私はアニメの原画を描く仕事をしています。
よく「セル画を塗っているの?」とか言われますが
現在はアニメはデジタルで作っているので、セル画はもうないんですよ。
でも、このデジタル時代でも「鉛筆」で「白い紙」に描いているんです。
(そののちにスキャンされ、色を塗ったりデジタル撮影したりします)
会社によっては一から全てパソコンでやっているところもありますが。
アニメは沢山の人がたずさわってできています。
企画やスポンサーは別にして、実際「作っている」とわかりやすくいえるのは
「作画」「背景美術」「仕上げ(色を塗る)」「撮影」「編集」「音響」などでしょうか。
私は「作画」、単純に言えばキャラクターなどを描いています。
といっても、かわいいキャラだけ描いていればいいものでもありません。
実際にTVに映るきれいな背景を描くのは美術さんでも、
その下書き・設計図を描くのは作画の仕事です。つまり背景も(鉛筆の白黒ですが)描きます。
そして画面にいるのはキャラだけではありません。
動物、車、煙、爆発、炎、水、怪物、揺れる木々、
TVで動いて見えているものは全てアニメーターが描いているんです。
結構大変なんですよ。
最近は3DCGを使うことも増えましたけどね。
それだって動きの設計図はアニメーターが作ったりします。
CG自体は専門の方が作ってくれます。
そもそも自分の好きなものばかり描けるわけでもありません。
蜘蛛やカニなど足が長いものが大の苦手なコがいたのですが
仕事でカニを描かなくてはならなくなって半泣きになってました(笑)
学生時代、アニメや漫画が大好きだった私は
「ずっと好きな絵を描いていけるなんて。アニメーターになる」と単純に決めてしまいましたが
まさかこんなに大変だとは。
「なんでも描けないといけない」とは。
でも、自分の思い通りに動かせたとき
イキイキした絵が描けたとき
誰かが喜んでくれたとき
大変だけど、やっぱり描くの好きなんだなぁと思います。
今夏上映されているアニメ映画にも参加したのですが、
映画館で子供が喜んでいるのを見ると本当に嬉しくなりますね。
今後何か絵もアップできたらと思います。
そんなにうまくないのですが(笑)
今後はバイクが上手に描けるようになりたいですね。